猫の抜け毛が急に増えた ── 換毛期? それとも病気のサイン?
このコラムは診断・治療を行うものではなく、獣医師との対話を助けるための情報整理です。 記載の症状や受診目安は一般的な目安であり、個体差・持病の有無によって判断は変わります。 最終的な判断は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
「春だから抜けるのは仕方ない、と掃除だけしていたら、お腹だけ毛がなくなっていた」── 過剰グルーミングや内分泌疾患を換毛と取り違えることは珍しくありません。
短期間なら様子見していいケース
- 春・秋の季節性で、全身からまんべんなく抜けている
- ブラッシング後に手やコロコロにつく量が多い程度
- 皮膚に発赤・脱毛部位がない、本人もかゆがらない
- 元気・食欲・水を飲む量がいつもどおり
こんな時はすぐに受診を
- 左右対称の脱毛が広がっている(内分泌疾患の可能性)
- お腹・内股・尻尾の付け根が薄くなり、舐めた跡がある(過剰グルーミング)
- ふけが大量に出る、皮膚の赤み・かさぶた・じゅくじゅくがある
- 体重減少・多飲多尿・夜鳴きを伴う(甲状腺機能亢進症 ほか)
- かゆみが強く、夜眠れない
考えられる病気
関連する疾患・症状
心因性脱毛(過剰グルーミング)
ストレスや慢性的な不安で同じ場所を舐め続け、左右対称の脱毛が広がる。多頭・引っ越し・来客などの環境因子が関連することがある。
皮膚糸状菌症(リングワーム)
真菌感染で円形の脱毛・かさぶたが起きる。人にもうつる可能性があるので家族の手のかゆみがあれば医療機関にも伝えてください。
ノミアレルギー性皮膚炎
尾の付け根・背中の脱毛とかゆみが特徴。1 匹のノミでも強い反応が出るため、ノミ予防の徹底が必要。
甲状腺機能亢進症
シニア猫に多く、毛づやの悪化・脱毛・痩せ・多飲多尿が並列で起きる。血液検査で発見できる。
食物アレルギー
頭・首・顔のかゆみと脱毛が起きやすい。除去食試験で診断する。
🍽️この疾患に合ったフード
皮膚糸状菌症(リングワーム) 向け
ノミアレルギー性皮膚炎 向け
食物アレルギー 向け
よくある質問
▶換毛と異常脱毛の見分けは?
換毛は全身からまんべんなく抜け、皮膚にトラブルはありません。異常脱毛では「左右対称」「お腹だけ」「円形」「皮膚に赤み」など局在やパターンが出ます。脱毛部の写真を時系列で残すと判別に役立ちます。
▶舐めすぎが原因か、家でどう確認する?
脱毛部の毛先を見てください。バリカンで刈ったように短く切れていれば、舐めて毛を折っている過剰グルーミングの可能性が高いです。逆に毛が抜け落ちている(毛根ごと)場合は内分泌疾患・真菌・アレルギーを疑います。
▶受診時に伝えるべきことは?
いつから抜けたか、場所のパターン、かゆがる仕草の有無、最近の環境変化、シニアなら体重・水を飲む量の推移。PetCase のデイリーログに季節性の記録があると、毎年のパターンも分析しやすくなります。
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