猫の多飲多尿は慢性腎臓病・甲状腺機能亢進症・糖尿病のサイン|家での測定方法|PetCase
このコラムは診断・治療を行うものではなく、獣医師との対話を助けるための情報整理です。 記載の症状や受診目安は一般的な目安であり、個体差・持病の有無によって判断は変わります。 最終的な判断は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
「最近よく水を飲むようになって、健康そうでいいなと思っていた」── シニア猫の多飲多尿で起きがちな、受診を遅らせる思考パターンを描いた想定の声です。
短期間なら様子見していいケース
- 夏や乾燥した季節の一時的な飲水量増
- ウェットからドライへフードを変えた直後の数日
- 体重・食欲・元気に変化がない
- 尿の色がいつもどおり淡い黄色
こんな時はすぐに受診を
- 体重 1kg あたり 50mL/日 を超える飲水量(4kg なら 200mL/日 以上)が続く
- おしっこの塊が明らかに大きい・回数が増えた
- 体重が落ちてきた、または逆に「食べてるのに痩せる」
- 吐き戻し・口臭・毛づやの悪化を伴う
- 隠れがち、ジャンプを避ける、夜鳴きが増えた
考えられる病気
関連する疾患・症状
慢性腎臓病(CKD)
シニア猫の死因第 1 位とされる代表的な疾患。腎臓が尿を濃縮できなくなり、薄いおしっこを大量に出す → 飲水量が増えるという順序で多飲多尿が現れる。SDMA・尿比重で早期発見できる。
甲状腺機能亢進症
シニア猫に非常に多い内分泌疾患。食欲があるのに痩せる・活動性増加・夜鳴きが典型で、多飲多尿を伴う。投薬や食事療法でコントロールしながら長く付き合える病気。
糖尿病
太り気味の中高齢猫で発症することが多い。多飲多尿・食欲増加・体重減少が典型で、放置すると糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)で緊急入院になる。
腎盂腎炎・尿路感染
高齢猫や免疫低下の猫で起きうる。多飲多尿に加え、発熱・食欲低下・血尿を伴うことがある。
🍽️この疾患に合ったフード
慢性腎臓病(CKD) 向け
糖尿病 向け
よくある質問
▶飲水量はどうやって測る?
計量カップで器に入れた量と、1 日後の残量の差を見ます。複数の器がある場合は全部合算し、こぼした量を引いて目安にしてください。1 週間の平均値で見るのが現実的です。
▶多飲多尿は危険なサイン?
本人が苦しいわけではないため見逃されがちですが、CKD・甲状腺・糖尿病など治療可能なシニア疾患の入口であることが多いサインです。早期発見できれば寿命と生活の質が大きく変わります。
▶受診のときに伝えるべきことは?
いつから増えたか、何 mL/日くらい飲んでいるか、食欲と体重の推移、ふだんのフード(ウェット/ドライの比率)、トイレの回数と尿塊のサイズ。PetCase のデイリーログがあれば、グラフで変化を共有できます。
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