犬の脱毛が止まらない時 ── 季節外の脱毛・かゆみが伴うのは受診サイン
このコラムは診断・治療を行うものではなく、獣医師との対話を助けるための情報整理です。 記載の症状や受診目安は一般的な目安であり、個体差・持病の有無によって判断は変わります。 最終的な判断は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
「春だから換毛期だと思っていたら、毛が生えてこなくなった。検査したらホルモン異常だった」── 季節外の脱毛は、体の異変を知らせる最初の信号になることがあります。
短期間なら様子見していいケース
- 春秋の換毛期で、毛が大量に抜けているが毛艶も良く、新しい毛が生えてきている
- 摩擦する部分(胸部・足の付け根)がやや薄くなるだけ
- かゆみはなく、肌は赤くない
こんな時はすぐに受診を
- 季節に関係なく脱毛が続く、または悪化している
- 脱毛部位が赤い・かさぶたがある・かゆがっている
- 左右対称の脱毛(内分泌・ホルモン異常の典型)
- 脱毛に加えて、体重増加・お腹のぽっこり・皮膚が薄くなった
- 脱毛と同時に多飲多尿・食欲の変化がある
- ノミが見える、または黒いノミの糞が毛に付着している
考えられる病気
関連する疾患・症状
アレルギー性皮膚炎
食物・環境アレルゲン。かゆみと脱毛が組み合わさる。フード変更・除外食・抗ヒスタミンで対応。
ノミアレルギー
1 匹のノミで激しいかゆみになることも。徹底的なノミ駆除が最優先。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)
中年〜シニア犬に多い。脱毛に加え、お腹が膨らむ・皮膚が薄くなる・多飲多尿が組み合わさる。
甲状腺機能低下症
シニア犬の代表的なホルモン異常。脱毛・体重増加・活動性低下・肌が厚くなる。血液検査で診断可能。
治療費と保険の選択肢
治療費相場とペット保険の選択肢について、詳しく解説しています。
🍽️この疾患に合ったフード
アレルギー性皮膚炎 向け
ノミアレルギー 向け
よくある質問
▶家でできる脱毛対策は?
ブラッシングと定期的なシャンプーが基本。ただし、かゆみがある場合はかき傷が感染するリスクがあるため、医学的な対応を優先してください。
▶サプリメントで脱毛は止まる?
アレルギー・ホルモン異常が原因の場合、サプリメントだけでは限定的です。基礎疾患の特定と治療が第一優先です。
もっと詳しく知る
科学的根拠3件
犬の肛門嚢疾患(肛門嚢炎・肛門嚢破裂)
犬の肛門嚢疾患は、肛門の左右に位置する分泌腺が感染・破裂する疾患です。「お尻をすりつける・肛門から臭い・脱毛」が見られたら直ちに受診。破裂すると開放創が形成され、多大な痛みと感染を招きます。
犬の甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は犬で代表的な内分泌疾患のひとつで、リンパ球性甲状腺炎または特発性萎縮によって甲状腺ホルモンの産生が低下する疾患です。元気消失・体重増加・脱毛・寒がりなど症状が緩徐に進むため、「年のせい」と見過ごされがちです。レボチロキシンの内服で大半の犬は良好にコントロールでき(Diaz Espineira 2009)、行動面でも投薬開始後に活動性・反応性の改善が報告されています(Hrovat 2018)。診断は症状と複数のホルモン測定(総 T4・遊離 T4・TSH)を組み合わせて行い、非甲状腺疾患による偽性低下(ユウロイド・シック)との鑑別が重要になります。
ペット寄生虫感染症(内部・外部寄生虫)
ペットの寄生虫感染は、内部寄生虫(回虫・条虫・原虫)と外部寄生虫(ノミ・マダニ・疥癬虫)で健康を蝕む共通疾患。「下痢・嘔吐・かゆみ・脱毛」が初期信号。予防が 99% 有効。
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犬の他の症状
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この症状の実例
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実際にどう対応したのか、参考にしてください。
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