犬の目やにが急に増えた ── 様子見と即受診の見極め
このコラムは診断・治療を行うものではなく、獣医師との対話を助けるための情報整理です。 記載の症状や受診目安は一般的な目安であり、個体差・持病の有無によって判断は変わります。 最終的な判断は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
「目やにくらい大丈夫だろう、と数日見ていたら、目が白く濁ってきた」── 角膜潰瘍は早いと数日で穿孔リスクが出る、油断できない目の疾患です。
短期間なら様子見していいケース
- 朝起きたときの少量の目やにで、ぬるま湯で軽く拭けば取れる
- 透明〜薄茶色の涙やけで、片目だけ短時間にじむ
- 結膜の赤み・腫れ・痛がるしぐさがない
こんな時はすぐに受診を
- 目やにが黄色〜緑色(膿性)
- 目を強く閉じている、しょぼしょぼさせる、こすろうとする
- 結膜が真っ赤・腫れている、白目が出血している
- 角膜(黒目の表面)に白い濁り・傷・小さなくぼみ
- 涙の量が急に増え、目が乾いて見える(KCS/ドライアイの可能性)
- 片目だけ目が小さく見える・瞳孔が左右で違う
考えられる病気
関連する疾患・症状
角膜潰瘍
シャンプー・草・砂・爪での擦過などで起きやすい。早期治療で数日〜1 週間で改善するが、放置すると穿孔の危険がある。短頭種・乾燥目(KCS)の犬で発症リスクが高い。
結膜炎
感染・アレルギー・異物・ホコリで起きる。膿性目やにを伴う細菌性、両眼の透明な目やにはアレルギー性が疑われる。
乾燥性角結膜炎(KCS/ドライアイ)
免疫介在性で涙の分泌が減る疾患。ねばつく目やに・目の充血・角膜潰瘍を繰り返す。シルマー試験で診断する。
緑内障
眼圧が上がる急性疾患。目の充血・痛み(こすろうとする)・瞳孔散大・視力低下が手がかり。発症から数日で失明することがある。
ぶどう膜炎
目の中の炎症で、痛み・縮瞳・羞明・濁りを起こす。全身疾患の合併として起きることもあるため、血液検査と並行して評価する。
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よくある質問
▶家でできる目のケアは?
ぬるま湯で湿らせた清潔なガーゼで、外から内へ拭くのが基本です。市販の人用目薬は刺激成分や血管収縮剤が含まれることがあり、推奨されません。気になるときは「拭き取り+受診」が安全です。
▶緊急かどうか家で判別するには?
「強く閉じている」「黒目が白く濁る」「目を必死にこする」のいずれかがあれば、当日中の受診を強くおすすめします。これらは角膜潰瘍・緑内障・ぶどう膜炎の典型サインです。
▶受診時に伝えるべきことは?
いつから・どちら側か・色と量・痛そうな仕草の有無・最近の外傷や草むら遊び・シャンプー、目薬を使ったかどうか。可能なら時系列で写真を残しておくと診察が早く進みます。
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