うさぎのフライストライク(蛆症) ── 夏は数時間で命に関わる
このコラムは診断・治療を行うものではなく、獣医師との対話を助けるための情報整理です。 記載の症状や受診目安は一般的な目安であり、個体差・持病の有無によって判断は変わります。 最終的な判断は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
「お尻が少し汚れていただけだと思って洗ってあげるつもりが、夜になって毛をかき分けるとウジがいた」── 夏のうさぎでは決して珍しくない、見た目以上に緊急な状態です。
短期間なら様子見していいケース
- 一過性の便のつき汚れで、自分で毛づくろいできる
- 湿っていない、においが強くない
- 元気・食欲・行動にいつもの変化がない
こんな時はすぐに受診を
- お尻周辺の毛に小さな黄白色のウジ/卵が見える
- 湿っぽい・においが強い・尿で汚れた被毛が広がっている
- 元気がない、丸まって動かない
- 食欲低下・糞の減少
- 皮膚に潰瘍・出血がある
考えられる病気
関連する疾患・症状
フライストライク(蛆症/myiasis)
ハエが汚れた被毛に産卵し、孵化した蛆が皮膚を喰い始める病気。毒素ショックで数時間〜半日で危篤になりうる、夏季の救急疾患。早期発見と外科的処置で予後が変わる。
尿失禁・座骨被毛の汚れ
シニア・関節炎・肥満うさぎでお尻が清潔に保ちにくくなり、フライストライクの素地になる。原因の改善(鎮痛・減量・ケージ床材改善)が予防の本筋。
盲腸便の食べ残し
老齢・肥満・歯のトラブルで盲腸便(食ふん)を取れず、被毛が汚れる。食事内容・歯・体型を見直すきっかけになる。
消化管うっ滞
うっ滞で軟便・尿失禁が増えると被毛が汚れやすい。フライストライクの引き金にも、結果にもなりうる。
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よくある質問
▶家でウジを取っていい?
見えているウジを優しくつまむ程度は構いませんが、皮膚の中にも入っていることが多く、自宅処置だけで完結することはほぼありません。できるだけ早くエキゾチック対応の動物病院へ。電話で「フライストライク疑い」と伝えると先回り対応してもらえます。
▶夏の予防は?
ケージを毎日点検し、被毛・お尻周りを清潔に保つ。網戸でハエの侵入を防ぐ。お尻が汚れやすい子は、原因(関節炎・肥満・歯)にも介入する。夏の数日不在は預ける/毎日見に行ける体制を整える。
▶受診時に伝えるべきことは?
いつから汚れに気づいたか、ウジが見えた時刻、お尻周りの湿り具合、食欲と糞の量、室温と網戸の状態、関節炎・歯の既往。可能なら患部の写真を時系列で。
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