セキセイインコが膨らんで動かない ── 鳥類の「いつもと違う」は緊急
このコラムは診断・治療を行うものではなく、獣医師との対話を助けるための情報整理です。 記載の症状や受診目安は一般的な目安であり、個体差・持病の有無によって判断は変わります。 最終的な判断は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
「最近羽がふくらんで止まり木で寝てばかりいたけど、寒いのかなと思っていた。1 日経つと床に降りていて、そのう炎で食べたものを吐き戻していた」── 鳥類は捕食者に弱みを見せないため、症状が見えた時点でかなり進行しています。
短期間なら様子見していいケース
- 入眠時や起床直後の数分だけ羽を膨らませる
- 室温の変化(朝晩の冷え込み)に応じて短時間だけふくらむ
- 換羽期に多少元気が落ちるが、食欲・活動は維持
こんな時はすぐに受診を
- 日中も羽を膨らませて止まり木でじっとしている
- 床に降りていることが多くなった(飛ばない・止まり木に登れない)
- 吐き戻し(求愛行動と異なる、種子混じりの嘔吐)
- そのう(首の付け根の食物袋)が膨らんだまま戻らない
- フン(フン量・色)が大きく変化している
- 呼吸が速い・尾を振って呼吸している(呼吸困難)
- 体重が 5g 以上減った(小型インコでは大きな変化)
考えられる病気
関連する疾患・症状
そのう炎
そのう(食道下の食物袋)の細菌・真菌感染。吐き戻し・食欲不振・元気消失が並ぶ。グラム染色やそのう液検査で診断、抗真菌薬・抗生剤で対応。
メガバクテリア症(マクロラブダス)
セキセイインコで非常に多い真菌感染。痩せる・吐き戻し・未消化便が特徴。糞便検査で診断、抗真菌薬で対応。
PBFD(オウム類嘴・羽毛病)
若齢インコで多い致死性ウイルス疾患。羽毛異常・嘴の変形・免疫低下が進行する。PCR 検査で診断、根治治療はないが対症療法で生活の質を保つ。
卵詰まり(メス)
お腹が膨らみ、止まり木に立てなくなる。緊急処置が必要。カルシウム不足・温度低下が誘因。
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よくある質問
▶病院まで連れて行くときの注意は?
鳥類は寒さと振動で容易に状態が悪化します。普段使っているケージごと布で覆い、外気を遮断、カイロを布越しに添えて保温しながらすぐ向かってください。
▶体重を測るのは大事?
非常に大事です。鳥類は症状を隠すため、体重の数 g の変化が早期発見の決定打になります。週 1 回の体重測定を PetCase に記録しておくと、異変が数字で見えます。
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この症状の実例
「膨らんで動かない / そのう炎」に関する、飼い主の実体験と獣医学論文をもとにした症例を集めました。
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