ハリネズミが丸まったまま動かない ── 冬眠様症状 (低体温症) を見逃さないために
このコラムは診断・治療を行うものではなく、獣医師との対話を助けるための情報整理です。 記載の症状や受診目安は一般的な目安であり、個体差・持病の有無によって判断は変わります。 最終的な判断は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
「朝、丸まったまま動かなくなっていた。冬眠だと思って布団で温めずに病院に行くのを翌日にしてしまった」── ペット用ハリネズミは本来冬眠する種ではなく、低体温症は数時間で命に関わります。
短期間なら様子見していいケース
- 室温が 24-28°C を保てていて、ぐっすり眠っているだけで触ると反応する
- いつも通りに食べていて、便も普段通り出ている
- 寝起きにフラつくが、暖かい場所で少し過ごすと普段通り動き出す
こんな時はすぐに受診を
- 触れても反応が鈍い・体が明らかに冷たい
- ケージ内の室温が 20°C を下回っている
- 丸まりが解けず、呼吸が浅い
- 食欲不振が 24 時間以上続いている
- 体重が 1 週間で 10% 以上減った
考えられる病気
関連する疾患・症状
冬眠様症状 (低体温症)
ペット用ハリネズミ (ヨツユビハリネズミ) は本来冬眠する種ではない。室温低下や絶食で代謝が落ち、丸まったまま動けなくなる。手のひらで包み込むようにゆっくり加温しつつ、できるだけ早く動物病院に連絡を。
腫瘍 (高齢個体に多い)
ハリネズミは 3 歳を超えると腫瘍の発生率が上がる報告がある。体重減少・食欲不振・しこりは早めの検査を。エキゾチック診療に慣れた獣医師の確認が望ましい。
ハリネズミふらつき症候群 (WHS)
遺伝性の進行性神経疾患。後肢のふらつき・倒れこみから始まり、原因の特定には除外診断が必要。早期の獣医師相談が治療方針の決定に役立つ。
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よくある質問
▶冷たくなっていたら自分で温めても大丈夫?
まずは手のひらで包んだり、タオル越しにカイロを当てるなど「ゆっくり」加温します。急に高温に当てると逆効果です。同時に動物病院に連絡し、加温と並行して受診の準備を進めてください。
▶冬眠させてはいけないと聞きましたが本当?
はい、ペット用ハリネズミ (ヨツユビハリネズミ) はアフリカ出身で冬眠習性を持ちません。室温低下で見られる「冬眠様症状」は実体としては低体温症で、命に関わります。室温は 24-28°C をサーモスタットで維持し、ペットヒーターと加湿で安定させましょう。
▶ハリネズミを診られる病院はどう探す?
エキゾチック診療に対応している動物病院は限られます。日頃から「ハリネズミを診られる病院」「夜間救急で対応してくれる病院」を 2 つ以上ストックしておくと、いざという時の判断が早まります。
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